既存建築物において、新築時の性能、機能の状態を維持・回復させる工事です。
建物の劣化や損傷を修理、修復するだけでなく新築時の状態よりも建物の性能、機能をより高いものにアップグレードさせるための工事です。
外壁は風雨、日射等の外的影響を受けやすく、損傷、劣化が進行しやすいため、ひび割れが発生したり、シーリング材が劣化したりすると雨漏りの原因となります。
雨漏りは、建物内部の資産価値を減じせしめるとともに、建物躯体自体の耐用年数にも影響を及ぼします。
また塗装仕上げの建物については、定期的に塗り替えを実施することによって、建物寿命の延長が図れるとともに、より防水性の高い、あるいは遮熱性の高い塗装材料を使用することによって、居住、作業環境の向上につながります。
タイル張り建物については、経年によるタイルの接着力の低下が進行すれば、浮きの発生からタイルの剥落に至る可能性があります。剥落事故を未然に防止することは必須です。
屋上、屋根には建物の竣工時には当然のように有効な防水層が形成されています。
屋上、屋根は建物のなかで最も外的影響を受けやすく、また防水層の耐用年数も工法によって差異はあるが、一般的には15年前後で想定されています。
経年劣化により防水層が損傷を受ければ、室内天井からの雨漏りへとつながり、場合によっては多大な損害をもたらす可能性があります。
よって定期的に有効な防水改修工事をおこなう必要性があります。
用途変更、利便性の向上等顧客ニーズに応じたリニューアルを追求、実施します。
主に目視により、外壁面のひび割れ、欠損、露出鉄筋等の発生状況を調査し、修繕方法を検討、計画します。
剥落危険の存在するタイル、モルタル等の仕上げ材等については、テストハンマーによる打診調査を行い、下地との接着状況を把握します。
下地との間に浮きが発生している場合は、その修繕方法を検討します。
耐震診断の補完となりうるコンクリートの劣化診断方法として、テストピース(供試体)を採取して、コンクリートの圧縮強度、中性化深さ等を計測します。